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​房総のむら (千葉県栄町)

​体験型と銘打つ県立博物館。時にその体験はとってもガチ
by あずまの国の広報
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房総のむら は、体験博物館と銘打つ千葉県立の博物館です。
敷地内は野外型の展示として、商家の町並み・武家屋敷があるエリア、少し離れて広大な公園状の敷地に上総、下総、安房の農家や水車小屋があるエリア、炭焼き小屋、農村歌舞伎舞台、そして展示館として房総風土記の丘資料館から構成されています。
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​商家エリア
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​雨の日は人が少ないことがあり、また別の風情があります
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​農家エリア(上総の農家)
各所を見て回るだけでも楽しいのですが、やはりここは体験博物館。
なにかしらの、体験をしてみたほうが格段に面白いです。
​何の予約もせずに遊びに行ってもなんかしらの体験コースは開いていますが、かなり簡単なものしかやっていない日もありますので、ホームページ上から演目の予定を確認し、予約必須なものは予約を入れてから出かけたほうが、格段に充実した一日となります!
広報もいろんなものにチャレンジしてきましたが、結構普通めの「体験」みたいなものもあるんですけど、中には表題にあるようにガチ体験となる激しいものもあるのです!
中でも一番厳しい体験コースとなるのは「鍛冶屋体験」につきます!
以下は、その一番ハードな鍛冶屋体験の、体験レポート!​
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​これが鍛冶屋の内部です。いろいろ自動化される前の古典的鍛冶屋のしつらえです。
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横座(職人が座る位置)に座ってみました。
​向かって左には、熱く燃えるコークスの炎。
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真正面には、金床、ハンマー、蜂の巣、そして右よりにはあの赤くした鉄をブシュ!と入れる水溜め(なんていう名称なのか忘れました…)があります
この配置は、基本的には普遍のもので、どの鍛冶屋さんでも変わらないそうです。
前もって多少どんな形のにしたいかとか聞かれますが、え?ホント私やってみちゃっていいの?みたいに、かなりいきなり体験が始まります。
この日の体験には、本職の鍛冶職人さんが一人ついています。​
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広報担当が「体験中」。ハンマーを振り下ろしているのが広報です。
赤い鉄を打つという行為を体験できるのは、どうやら日本全国探しても5箇所あるかないか、というところです。それだけ、なかなかできない貴重な体験なのです。
出来る場所が少ないわけには、大工3年鍛冶屋8年という言葉があったそうで、赤い鉄を思い通りに操るにはそれほど難易度の高いスキルが要るという事も理由だと思います。
本当に難しい。力は弱ければ鉄が伸びない、いらっとして思いっきり叩けばそこが平らになってしまう、うまい力加減でも今度は思った方向に伸びない。
そのうち、周りでなんか面白い話をしていたのに気を取られて、材料の鉄を火床に入れたまま気を抜いた隙にやらかしてしまいました。鉄を暖めすぎて一部溶かしてしまったのです。
線香花火のような火花が溶けたところから上がって、職人さんから怒られる始末。
オプションで、昔の師弟制度の体験まで付いてしまいました…あちゃー
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鉄を溶かすと、本来はもうそれは製品としてはパーという事になるのだそうです。
​職人さんにバトンタッチしました。
もちろん、先に書いたように難しい作業ですから、職人さんの指導付きでもいきなり自分で製品は作れません。なので、体験といいながらいびつに変形させてしまったものを、職人さんが直して何とか使えるものにしてくれる…という感じの流れです。
火造りだけでなく、グラインダーややすりを使った仕上げ成型、研ぎまでしっかりやらねばなりませんので、この日の体験は半日かかります。
​なので予約は一日2人しか入りません。
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当日作った鎌。もう実際に何度も使った姿です。よく見ると刃が欠けているような部分が見えると思います。そこです!そこが溶かして花火を上げてしまった部分の跡なのです。
以上、あずまの国広報の鍛冶体験記でした。
もう広報は何度も房総のむらに通って、いろいろな体験をしてきました。以下はその作品群?を紹介いたします。
体験品目のご参考にどうぞ。
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​切り出し小刀(鍛冶屋)
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​和釘作り(鍛冶屋)
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​わら草履作り(上総の農家)
​勾玉作り(風土記の丘資料館)
上記は、ほんの一握りです。詳しくはぜひ房総のむら公式ホームページ:
http://www2.chiba-muse.or.jp/www/MURA/index.html
よりご覧ください。
​皆様も、ぜひ何度も足を運んで、いろんな体験や四季・天候で変わる風情を感じ取ってみてくださいね!
房総のむら:入館料300円(風土記の丘資料館共通)
体験料は品目によって異なります。記事内の草取鎌で、2500円。(一人で半日鍛冶屋の主役?で、職人さん半日つきっきりですから、いかに破格か分かります。当然男女とも体験可能、お子さんは和釘なら体験可能だったと思います。)
わら草履450円、勾玉300円です。
 
交通:クルマは成田安食バイパスぞい、東関東道成田ICより30分
電車:成田線、京成線成田駅より千葉交通バス竜角寺台車庫行き「竜角寺台2丁目」
   成田線安食駅よりバス 栄町循環バス10分 日曜運休 100円 千葉交通バス「風土記の丘北口」下車
​   成田線下総松崎駅より徒歩30分
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